概要
GA4の内部トラフィックを設定した際、確認のためGA4、GTMに対するIPv6によるアクセスの様子をブラウザの開発者ツールでキャプチャしてみました。
本記事では、その際の結果をまとめたものです。
対象は、GoogleアナリティクスのGA4(現行)と、GTM(Google Tag Manager)です。UAについては触れていません。
本記事の目的
- GA4、GTMに対するアクセスの様子を開発者ツールで確認する
GA4、GTMに対するアクセス
ブラウザがGA4による測定対象のWebサイトにアクセスした際、そのWebページ内に埋め込まれたタグ内容に基づいて、GA4(Google)に対してアクセスします。そのGA4に対するアクセス時の情報が、GA4における解析対象データになります。
GTM経由かどうかに関わらず、アクセス先のFQDNは同じ
確認したところ、GTMを使っていても、使っていなくても、www.googletagmanager.com宛とwww.google-analytics.com宛にアクセスするという点は同じようです(2023年4月時点)。
GA4(Google)側は、IPv4アドレスとIPv6アドレスのどちらでもアクセス可
アクセス先となるGA4(Google)側は、IPv4アドレスとIPv6アドレスのどちらでもアクセス可能です。
以下は、アクセス先となるGA4(Google)側(www.googletagmanager.comとwww.google-analytics.com)をnslookup
で名前解決した結果です。
(www.googletagmanager.com) Addresses: 2404:6800:400a:805::2008 142.250.207.104
(www.google-analytics.com) Addresses: 2404:6800:400a:80e::200e 142.250.207.110
IPv4アドレスとIPv6アドレスの両方を解決できています。どちらのアドレスでもGA4による測定が可能です。
ちなみに、測定に使用されているのはwww.google-analytics.comの方かと推察していますが、詳細は未確認です(たぶん以下)。
IPv6によるアクセス時のキャプチャを取得
本記事では、IPv6接続によりGA4にアクセスした際のキャプチャ結果を記載しています。
キャプチャ内容
Chromeで私のブログ記事(https://happy-nap.hatenablog.com/entry/2023/04/07/090930)にアクセスした際のキャプチャです。
ちなみに、はてなブログ(hatenablog.com)はIPv4でのみ接続可能のようです(2023年4月時点)。
"測定対象のWebサイトがIPv4でのみアクセス可能"ということです。
リモートアドレス
がIPv4アドレスになっています。
続けて、このWebページへのアクセス時、GA4測定のために発生するアクセスがIPv6接続になっている様子を記載していきます。
GTM経由でGA4にアクセス
GTMの管理画面で確認できる、<!-- Google Tag Manager -->
、<script>(function(w,d,s,l,i){w[l]=w[l]||[];w[l].push({'gtm.start': …
から始まるタグをWebページに配置した状態でアクセスした場合です(実際には、はてなブログの管理画面のGoogleタグマネージャの設定にて、GTMのコンテナIDを指定)。
(noscriptタグの方は設置していませんが、本記事の内容に影響は無いはずなので特に考慮しません)
www.googletagmanager.comにアクセスしgtm.jsを取得後、www.google-analytics.comの/j/collectにアクセスしています。
いずれもリモートアドレス
がIPv6アドレスになっています。
GTMを経由せずGA4にアクセス
GA4の管理画面で確認できる、<!-- Google tag (gtag.js) -->
、<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-XXXXXXX"></script>
から始まるタグをWebページに配置した状態でアクセスした場合です。
結果は同様です(アクセス先が"www.googletagmanager.com"なので)。
www.googletagmanager.comにアクセスし/gtag/js (GTMの場合とパスが少し違う)にアクセス(js取得)後、www.google-analytics.comの/j/collectにアクセスしています。
いずれもリモートアドレス
がIPv6アドレスになっています。
まとめ
本記事では、GA4測定対象のWebサイトがIPv4でのみアクセス可能であっても、GA4に対するアクセスがIPv6になる様子を開発者ツールでキャプチャした結果をまとめてみました。
ほとんど意識することなくこっそり動いていますね、デュアルスタック。