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SPSSライセンスサーバのログ確認、最大同時使用数の確認

概要

IBM SPSS Statisticsをそれなりの規模で運用する際、ライセンスサーバを用意してコンカレント・ライセンス(同時使用ユーザ数)で管理することが多いです。
SPSSは高価なソフトウェアなので、保有するライセンス数を最低限に抑えられるとコスト削減になります。そのためには、今までのSPSS利用実績から最大同時使用数(=最大ライセンス消費数)を確認できるとライセンス数見直しの参考になります。
本記事は、SPSSライセンスサーバのログ確認方法をまとめたものです。

  • SPSSライセンスサーバのログを確認する。
  • ライセンス管理上の注意点を把握する。

基本

ライセンスサーバのログファイルのパス

ライセンスサーバの実行ファイル(lserv)の起動オプションとして、-lオプションの後に指定されたパスにログファイルが記録されます。
詳細は、ライセンスサーバのマニュアルか、IBM社のサポートページに、ログ出力方法の説明があります。

ライセンスサーバのログフォーマット

IBM社のサポートページ(How do I analyze a License Manager usage log file?)に、ログフォーマットの説明があります。

おおまかには、ログの中でFCodeごとのTimeInUseの最大値を確認すれば、そのログ期間中の製品/機能ごとの最大同時使用数(=最大ライセンス消費数)を確認できます。

以下は、このIBM社の説明に沿ってライセンスサーバのログを実際に確認し補足事項を加えたログフォーマット説明です。No.は左からスペース区切りで数えたものです。

No. 項目名 説明
1~3 (不明) IBM社のサポートページに説明はないが、1~3フィールド目には詳細不明なログが記録されている
4 DoW 曜日(day of week:)
5 Month
6 Date
7 Year
8 FCode 製品コード/機能コード(詳細は後述)
9 ProdVer その製品/機能のバージョン
例:v280はそのFCodeに対応する製品/機能のバージョン28を表す
10 TranType ライセンス処理の種類
数値の表す意味はおそらく以下
0: issued(例:SPSSクライアント起動によるライセンス払い出し時)
2: returned(例:SPSSクライアント終了によるライセンス返却時)
(他にdenied,checkout,checkinがあるらしい)
11 LicInUse その時点でのライセンス使用数
※ライセンス処理後の使用数が記録されるので、その行がライセンス払い出しのログであれば、その払い出し後の使用数
※FCodeとProdVerの組合せごとに集計されるため、同じ製品/機能の複数バージョンを同時に使用した場合、バージョンごとに集計される
12 TimeInUse そのライセンスが使用されていた時間(秒)
ライセンス返却時に記録されると思われる
13 UserName クライアントを起動したユーザ名
Windows上でSPSSクライアントを起動した場合は、そのWindowsにログオンしていたユーザ名
14 HostName クライアントを起動したユーザ名
Windows上でSPSSクライアントを起動した場合は、そのWindowsのコンピュータ名
15 LMVer ライセンスサーバのバージョン
以降 (不明) この後にもフィールドはあるが詳細不明
ライセンス返却時には「sc_RetToken」という文字列が記録されると思われる

ライセンスサーバのログの例

以下、ログの例です。

X X XXXXXXXX Thu May 05 12:55:55 2022  XXXXXXXX 1200 v280 0 10 0 user01 pc01 9.X.X.XXXX …
X X XXXXXXXX Thu May 05 13:05:55 2022  XXXXXXXX 1200 v280 2 9 600 user01 pc01 9.X.X.XXXX X sc_RetToken …

上記のログでは、2022年5月5日12:55:55にSPSS Statistics Base(SPSS本体のこと、FCodeは1200)のバージョン28のライセンスを1つ払い出し、その10分後にライセンスが返却されています。ライセンス使用数(LicInUse)は払い出し後に10になり、返却後には9に戻りました。使用したユーザはuser01で、pc01というコンピュータを使用していました。

ライセンスサーバのログ確認時の注意点

前述の通り、ライセンス使用数(LicInUse)は、FCodeとProdVerの組合せごとに集計されるため、同じ製品/機能の複数バージョンを同時に使用した場合、バージョンごとに集計されます。つまり、同じ製品/機能の複数バージョンを同時使用している場合には、そのFCodeの各バージョンの同時使用数の合計値が本来のライセンス使用数になります。この合計のライセンス使用数が、実際のライセンス購入数を超えてはいけません。

また、これは推測ですが、ライセンス購入/発行の仕方により、一部の製品/機能の使用に関するログが記録されない場合があるかもしれません。詳細はlsmonコマンドの箇所に記載してあります。正確な情報が必要な場合、IBMのサポートに問い合わせた方が良さそうです。

詳細

その他のライセンス情報の確認ツール

lmshowlicコマンド

SPSS本体(Base)とそのオプションのライセンスを全て表示します。
ただし、なぜかAmos分のライセンスについては表示されないかもしれません。

lsmonコマンド

SPSS本体(Base)とその一部オプションのライセンスを表示します。
Amos分のライセンスも表示されるようです。

ただし、SPSS本体と同数購入したオプション、あるいは同時に発行したライセンスが表示されないかもしれません。(先に説明したログファイルについても、このlsmonと同様に記録されていない製品/機能があるかもしれません)
例えば、SPSS本体(Base)を起動後、Advanced Statisticsを利用したのに、Base分の利用状況しかログファイルやlsmonに記録/表示されない場合、Advanced Statistics分のライセンスがBase分のライセンスと一体になっており、個別に記録/表示されない仕様ではないかと思われます(これは推測です)。

SPSSクライアント上で利用可能な製品を確認(show lic.)

SPSSクライアント上で、利用可能な製品/機能のライセンス情報を確認することもできます。
IBM社のサポートページに説明があります。

1. Statistics を起動します。
2. メニューより [ファイル]→[新規作成]→[シンタックス] を選択し、シンタックスエディタを起動します。
3. 以下のコマンドを入力します。 *コマンドの一番最後にピリオド . を入力してください。  
show lic.
4. メニューより [実行]→[すべて] を選択します。
5. Statistics の出力ビューアに認証されて、利用可能なオプション(Component: コンポーネント)、有効期限、バージョンが表示されます。
SPSSクライアント上で利用可能な製品を確認(インストール時)

SPSSクライアントのインストール時、ライセンスサーバを指定したときにも、インストーラ内の画面で、利用可能な製品/機能のライセンス情報を確認することもできます。

FCodeの説明
FCode 製品名、機能名
1200 Statistics Base
1201 Statistics Tables (Original)
1202 Statistics Regression
1203 Statistics Advanced Statistics
1204 Statistics Trends Original
1205 Statistics Exact Tests
1206 Statistics Categories
1207 Statistics Missing Values
1208 Statistics Conjoint
1210 Statistics Custom Tables
1211 Statistics Complex Samples
1212 Statistics Decision Trees
1213 Statistics Data Preparation
1214 Statistics Programmability
1215 Statistics Advanced Visualization
1216 Statistics Forecasting
1217 Statistics Data Adapter
1218 Statistics Neural Networks
1219 Statistics Direct Marketing
1220 Statistics Bootstrapping
1221 Statistics Developer
1320 Visualization Designer
6000 Text Analytics for Surveys 4.0.1
8000 Text Analysis for Surveys 3.0.0
8300 Text Analytics for Surveys 4.0.0
8400 Modeler
9005 Amos (Base)
9503 SamplePower
9800 AnswerTree